【プロの視点】第3回『買取価格の下落と太陽光パネルの過積載』

投資家の皆さまから日々いただく疑問やご質問に太陽光投資のプロが答えるシリーズ『プロの視点』ですが、おかげさまで大変多くの反響をいただいております。第三回目となる今回は「買取価格の下落と太陽光パネルの過積載」についてお話させていただきます。

皆さまが投資物件を選ぶ際の一つの参考になればと思いますので、最後までお読みいただければ幸いです!

※本コラムは個人の感想であり、内容を保証するものではありません。

太陽光投資は投資家目線で見たら今がまさに買い時

最近よく「太陽光バブルは終わった」という声を聞きますが、投資家目線で見たら今がまさに買い時だと思います。

理由は過積載という手法が出来たからです。

太陽光パネルの過積載とは?

パワーコンディショナーの定格容量を超えて太陽光パネルを設置すること。FIT認定を受けた後で、接続容量を変更しないで太陽光パネルを増設することを「事後的過積載」と言い、改正FIT法により事後的過積載をした場合、買取価格がパネル積み増し時点のFIT価格に引き下げられることになったため、現在過積載は実質新規の物件でしか行われない。
この過積載という手法によって年間の発電量が以前よりも圧倒的に増えました。以前はパワコンの繋げる直列数が少なく、パワコンが過電圧で落ちてしまうため過積載が出来ませんでした。49.5kWのパワコンに対して1.2倍程度(約60kW)のパネルしか積めませんでした。それがパワコンの技術進歩により、80kW、100kW、今では120kWと積めるようになってきました。

改正FIT法により事後的過積載は事実上できなくなりましたから、売電単価の高い過積載物件というのは現在ほとんど存在しません。なので選択肢としては売電単価は低いけど過積載の物件か、売電単価は高いけれど50kW程度の物件のどちらかになるわけですが、過積載の量にもよりますが前者の方がメリットが出るケースが多いです。

売電単価が18円でも120kW積めば、売電単価36円の60kW物件を買うのと同等のパフォーマンス

もしFITが終了した20年後以降も売電ができるとしたら発電量が多い過積載物件を買った方が断然お得ですし、過積載はピークカットをしますので季節による売電の差が少なくなる、という側面もあります。

なのでこれから太陽光投資物件を購入するのであれば、小さい発電所を買うよりもなるべく沢山のパネルを積んだ過積載物件を購入した方が良いでしょう。

現在はパワコンに対して設置できるパネルの容量に制限はありませんが、いくら過積載してもパワコンの容量以上は売電できません。パネルを積めば積んだ分だけ発電はしますが、例えば、極端な話300kWのパネルを積んだ場合、220kW分くらいは発電した電気を捨てなければなりませんので費用対効果は悪くなります。

過積載によって最もパフォーマンスが出るのが大体108〜120kWくらいと考えています。120kWあれば常に発電量を最大化できますから、それ以上パネルを積んでも意味がありません。

売電単価が18円でも120kW積めば、昔の24円、27円の高単価物件よりも売電額は大きくなります。売電単価36円の60kW物件を買うのと同等程度のパフォーマンスでしょう。なので、これから物件を購入するにあたっての理想は

  1. 売電単価の高い過積載物件
  2. 売電単価の安い過積載物件
  3. 売電単価の高い非過積載物件

という順になります。
ただし(1)はあまり出回ってないでしょうし物件価格も高額でしょうから、(2)が現実的な選択肢になると思います。

買いたいと思ったときが買い時

今後も売電単価が下がるにつれて過積載、パワコンの出力は上がっていくでしょう。

ただ経産省も最新のIRR(実質利回り)を見て毎年の買取価格を決めているでしょうし、過積載が当たり前になればその分単価も下げてくるでしょうから、結局のところどのタイミングで買ったところであまり変わりません。ですので買いたいと思ったときが買い時です。

過積載の手法にも限界が来るでしょうから、これからは「+蓄電池」の形になっていくだろうと思っています。50kWのパワコンに300kWくらいのパネルを積んで、ピークカットした分を蓄電池に貯め、それも売電する、と言った形。

ただ蓄電池はまだまだ値段が高いので、現状でいえば120kWの太陽光をやった方が良いです。蓄電池モデルの登場は来年か再来年頃になるでしょう。

プロフィール

浅野 瑞基(あさの みずき)
株式会社メディオテック 取締役

株式会社メディオテック営業部門最年少部長として、太陽光発電の投資物件や購入後の運用サポート体制についても精通。また、自身も太陽光発電所オーナーであるため販売業者側、投資家側両方の視点から考え、判断することができる。
「お客様に対しては嘘をつかず、本音を包み隠さずお伝えすることによって、信頼が生まれると思っています。お客様にとって答えやすい質問から徐々に掘り下げていくことによって、おのずと課題が抽出されてきます」
という言葉通り、親身にお客様の相談にのることから、投資家様の厚い信頼を得ている。

編集後記

いかがでしたでしょうか?
まだまだ太陽光投資について聞きたいこと、知りたいことが沢山あるかと思いますが、皆さまからお問い合わせいただくもので多いものから順次シリーズにてお伝えしていけたらと思います。LINE@でも随時配信して参りますので、まだご登録がお済みでない方はぜひご登録いただき、お見逃しのないように!

太陽光投資物件を見る

あなたにオススメの記事