太陽光発電投資の利回り〜表面利回りと実質利回りを考察してみた

太陽光発電投資の利回り〜表面利回りと実質利回りを考察してみた

「この投資は果たして儲かるのか?」と、誰もが最初に考えることでしょう。投資は資産を増やすために行うわけですから、どれくらいの収益を上げられるのかということは、みんなが気にするところです。では「利回り」とはどういったものなのか見ていきましょう。

太陽光投資において「利回り」とは?

今回太陽光発電投資を始める、もしくは検討しているという方が気になっているであろう「どれくらい儲かる見込みがあるのか」を具体的な数字で表した指標があります。それが「利回り」と呼ばれるものです。

利回りとは、投資元本に対する収益の割合の事をいい、数字が大きければ大きいほど高収益を期待できると言えます。通常は「%」で表示されます。太陽光発電投資の利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。

これらの違いをしっかりと把握しておくことは重要です。なぜなら、あとで「想像していたより利回りが悪かった」という人はこの2つをしっかりと理解せずに投資を始めてしまった人達が多いからです。

結論から言いますと投資家が収益を把握するうえでより重要となってくるのは実質利回りの方です。表面利回りの方が実質利回りよりも数字が高く出ますので、今回はそのメカニズムを解説していこうと思います。

表面利回りとは?

まずは表面利回りの解説をしていきます。これは売電収入(発電した電気を売った収入)の総額と投資額のみを用いた利益を大雑把に計算したもので、太陽光発電投資の表面利回りは一般的に10%前後といわれています。
具体的な例を用いて考えていきましょう。

例えば、販売価格が2,000万円の産業用(=投資用)太陽光発電に投資したとします。これが投資元本になります。太陽光発電した電気は固定価格で20年間の買取が保証されていますから、「1年間の売電価格×20年間」が収入の総額です。

表面利回りは、次のように計算されます。
【表面利回りの計算式】
 売電収入の総額÷投資額÷運用年数×100=利回り率

仮に1年間の売電収入が200万円であれば、20年間の収入は4,000万円となります。2,000万円の投資元本に対して収入が4,000万円ですから、この場合の表面利回りを求めると、
【表面利回りの計算式】
 4000万円÷2000万円÷20年×100=10%

となります。表面利回りが10%ということは「10%の利益で10年間運用すれば100%。つまり10年で元本は帰ってきますよ」ということを表しています。

固定価格買取制度に関して詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

固定価格買取制度(FIT)の仕組みと最新の価格

こうして求められた表面利回りは、太陽光発電投資を行う際の参考指標として一般的なものとなります。主に投資前のシミュレーションを行う際に使用されますが、これはあくまでもおおざっぱな収益を把握するものといえます。

なぜならば、ここには売電収入を継続的に得るためのランニングコスト(設備の維持費等)が含まれていないからです。

実質利回りとは? 

表面利回りに対し、ランニングコストを含んだ実質的な収益を表すものが実質利回りです。通常、表面利回りの方が高く、実質利回りの方が低い数字になります。

ですから太陽光発電投資を行う際には、表面利回りだけを見て物件を決めるのではなく、実質利回りについても押さえておくことが重要です。では、実質利回りを把握するにはどうすればよいのでしょうか。

答えは簡単です。それはランニングコストを知ること、つまり設備を維持管理するために必要な経費をしっかりと把握することです。両者の計算式を比較してみましょう。

太陽光発電設備を20年間運用する際に必要となる費用には主に設備メンテナンスやパワーコンディショナーの買い替え費用などが挙げられます。

メンテナンス費用

メンテナンス費用は産業用の場合、義務とされているため毎年経費として支出する必要があります。メンテナンスは必要ないと考える方もいらっしゃいますが、いざという時のために考慮しておくことをお勧めします。詳しくはこちらを参照してください。

太陽光発電投資の利益のために絶対すべきこと!メンテナンスの重要性

パワコンの交換費

パワーコンディショナーの寿命は約10年と言われていますので、20年の運用のうち1度は新しいものと交換する必要があります。しかし、パワコンの保証が10年程度とされているだけで、壊れない場合は必ずしも交換しなければいけないわけではありません。ですので「雨の多い地域でパワコンが故障してしまう可能性が高いからランニングコストに考慮しよう」など、より物件に合わせた考察が必要になります。

長期運用となる太陽光発電投資の場合、このような維持費は決して小さいものではありません。上記の費用以外にも災害保険、各種ローンの利息など様々なところで必要なお金があります。ですからこれらをしっかりと考慮した実質利回りの方がより現実的な利回りを把握することができるのです。

【実質利回りの計算式】

 (売電収入の総額-ランニングコスト)÷投資額÷運用年数×100=利回り率
で求めることができます。

実際、実質利回りを計算する際には土地によって天候の影響の受けやすさや、外部要因による故障の頻度などで誤差が出てくるため、完璧な計算をするのは運用し始めてみるまでは難しいです。しかしそれらをどれだけ正確に見積もることができるか、またはより良いサービスを行なっている販売会社選びをできるかが実質利回りを高めるためのポイントとなります。

販売会社選びなど、太陽光発電投資を始める際にチェックするべきポイントをまとめた記事がありますので詳しくはこちらをご覧ください。

【プロの視点】第4回『太陽光投資〜20年間の長期運用にあたり重要な3つのポイント〜』

【イニシャルコストとは?】

ランニングコストの他に多くの費用がかかる部分に、イニシャルコスト(=初期費用)があります。太陽光発電投資の特徴の1つとして初期費用がかかるイメージがあると思います。
具体的には、システム設備費用(太陽光パネル、パワーコンディショナー等)、フェンス費用、システムの施工(工事)費用、土地の費用(土地代、仲介手数料等)、土地の造成代、電力負担金、各種申請代行費用などがあります。
これらの費用を無視して投資を始めることはできません。今回初めての太陽光発電投資を考えていらっしゃるみなさんはこれらのポイントをしっかりと抑えた上で物件選びをしていただきたいと思います。

【利回りのまとめ】

表面利回りとは・・・
▶ランニングコストが含まれていない、大まかな収益を把握するために参考となる数値。購入前のシミュレーションなどはこの数字を用いる。

実質利回りとは・・・
▶ランニングコストを含んだ、実質的な収益を把握するための数値。実際に運用してランニングコストを把握しきってからでないと正確な数字は算出できない。


表面利回りと実質利回りの違いについて、ご理解いただけましたでしょうか。

太陽光発電投資を検討する際には、表面利回りだけで収益を判断するのではなく、ランニングコストを考慮して、実質利回りも想定してみることが重要です。様々な費用を考慮しなければならないため少し大変ですが、投資を始める前にぜひ行ってみてください。

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