新型コロナウイルス(COVID-19)が及ぼす、 投資用太陽光や不動産投資に対する影響

新型コロナウイルス(COVID-19)が及ぼす、 投資用太陽光や不動産投資に対する影響

全世界のありとあらゆるところに影響を及ぼしている新型コロナウイルス(Covid-19)。投資用太陽光発電所に及ぶ影響や、これから参入を考えている人に影響はないのか解説します。

答えを言ってしまえば、すでに稼働している太陽光発電所への影響はないでしょう。しかしこれから太陽光発電投資へ参入、もしくは太陽光発電所の買い増しを検討している方には少なからず影響が出てくるでしょう。新型コロナウィルス(Covid-19)が太陽光発電投資にどんな影響がありえるのか、それがどんな理由によるものなのか、そしてどんな理由があるのか、ほかの投資はどうなのかと合わせて説明していきます。
(ライター︰石川良治)

すでに稼働している太陽光発電所に対する
新型コロナウイルスの影響

まず、すでに稼働している投資用(産業用)太陽光発電所には、影響しないと書きました。理由は下の4項目です。

売電単価は相場変動に影響されないので、価格変動なく収入が得られる
会社や店舗が休業になっても、病院や在宅勤務などで必ず電気は使用され、電気の価格は普遍的なままである
不動産投資のように入居者の状況により、入金が滞ることがない
新型コロナウイルスによって関連機器が壊れることはない

すでに参入している人にとっては、ごく当たり前のことでしょうか、投資用太陽光がいかに堅実な投資かという意味で書きました。今まで通りの運用で大丈夫です。

1.の株式投資に関しては、とある優待券生活で有名な株式投資家は、この新型コロナウイルスショックで1億数千円ほどの時価総額が飛んだとテレビで名言していました。株式取引は売り方と買い方の数が成立しなければ、赤字は膨らむ一方です。

3. と 4. は主に不動産投資には不利に働いています。利回りを明らかに下げる理由としてマンションであれば入居者の収入が減ったり、家賃の減額依頼が来る。事務所や飲食店テナントであれば、営業できないから家賃を先延ばしにして欲しい、最悪の場合、貸した先の事務所や飲食店が潰れてしまい、家賃回収ができなくなるという事態が起こっているのが現状です。

そんなことが起きれば返済が滞り、投資家自身も立ち行かなくなる可能性があります。GWが明けたら、新型コロナウイルスの治療に用いるレムデシビルやアビガンの承認作業が急がれる報道が流れましたが、実際にワクチンができるのは1年から1年半はかかると言われています。

新型コロナウイルスが及ぼす
ストック型(事業型)投資全般の融資について

融資の窓口は、銀行、公庫、信販会社(ノンバンク系)がありますが、ここでは新型コロナウイルスがそれぞれの窓口に対して影響を与えていて、ストック型(事業制)投資の融資にどのように波及してくるのかを解説します。

これから投資用太陽光に参入するには

投資用太陽光については、参入できれば上に書いた通り、運用に支障はでないでしょう。若干、完工が遅れるなどはありえますが、緊急事態宣言のなかの「特定警戒地域」でも、海外の情勢から見るに、建設業や製造業などから稼働すると思われるので、心配する必要はありません。

特に投資用太陽光発電所は地方に多いため、13都府県の「特別警戒地域外」にある物件のほうが遥かに多いからです。むしろ障害になっていくのは「融資」を引くことにあります。

投資用太陽光に限らず、会社員や公務員など「安定的な年収」の信用属性を活かし、レバレッジを効かせて始めるストック型(事業型)投資は、株式取引やFXと違い、手出しをして行うものではないのは、ご承知のことでしょう。

太陽光発電所の部材についてですが、現状ほとんどが中国製です。中国製と聞くと、あまり良いイメージを持たれない方も多いですが、太陽光業界ではジンコーソーラー、JAソーラなどトップクラスの製品を販売する会社が山ほどあります。

中国は一番初めに新型コロナウイルスショックの震源地になりましたが、その分世界のどこよりも製造業の立て直しが早く始まりました。工場も稼働していて、震源地の武漢にあるHONDAの工場が再稼働しているくらいです(2020年5月8日)。ですからこちらも心配の種になりません。

一番問題視するべきなのは、金融機関です。銀行や政策金融公庫、信販会社(ノンバンク系)などから融資を引いて始めることでレバレッジを効かせることになるわけですから、それら金融機関に左右されるということです。新型コロナウイルスが、いま金融機関にどのような影響を及ぼしているのか、考えてみましょう。

銀行と公庫から融資を引くには現状では非現実的

まず銀行や公庫から、借りる側と貸す側の視点で見ていきましょう。まず借りる側の視点ですが、そもそも論ですが、銀行や公庫から融資を引こうとするならば、事業計画書や参入する際に購入する物件の情報など、あらゆる情報を揃えて提出することになるのでとても手間です。

そこにさらに新型コロナウイルスで経営不振に陥ってしまった企業や個人事業主から、融資の相談や国の無担保融資の申し込みで銀行の窓口はすでにごった返しています。その証拠に銀行のCMでは、窓口の「3密」を避けるために、一般的な顧客取引はネットで完結できますと案内しているくらいです。

つまり購入する以前に、相当な時間を待たされてしまい、ようやく金融期間の審査結果にたどり着いたと思ったら、欲しい投資用太陽光物件が売約していて買えないということになってしまいます。この場合、通常は別の物件情報を揃えて再審査になるので、無限ループに嵌ってしまう恐れがあります。買う買わない以前に借りるのも至難の技です。

では貸す側の視点はどうでしょうか。海外取引に関わる銀行には自己資本比率規制(BIS規制)があり、ある一定の資金(全貸付額の8%が回収不能になっても銀行業務が継続できるだけ)を手元に残して置かなければならないという規制があります。

いくら日銀が国債買い入れの上限撤廃をしたとは言え、無限にお金が銀行に湧いてくるとも考えられません。となれば、新規の貸付よりも、新型コロナウイルスの影響を受けた顧客の経営を下支えしないと、回収不能になり不良債権が増える一方になります。ですから、すでに太陽光案件で取引がない限りは新規の取引は無理だということになります。

信販会社(ノンバンク系)でも
貸し渋りや金利上昇の傾向が来るのか

この点についても借りる側と貸す側の視点で見ていきましょう。まず借りる側ですが、現状はいままで通りの審査方式で、契約もいままで通り行われています。4月も多くの新規太陽光発電投資家が生まれました。

ただ、この先の社会情勢、とくに雇用や事業の流動性が強まってしまうと、大きな懸念点になります。あるシンクタンクのアナリストは、5月いっぱいまで緊急事態宣言が5月末まで延長すれば、失業者が70万人になるという試算をしているパターンもあります。

投資用太陽光物件を購入する際に申し込むには、会社員や公務員で年収400万円以上あればひとまず審査を受けられるのが、信販会社のソーラーローンです。しかし収入や雇用形態が崩れてしまえば、どうしようもありません。

貸す側の視点でみてみると、日本の緊急事態宣言が2020年5月いっぱいまで延長されましたが、5月6日から3週間延長されただけで失業者は倍の70万人にも、100万人を超えるとも言われています。先行きが不透明すぎて信販会社側も慎重にならざる負えない状況がくるかもしれません。

投資用太陽光に対する貸付そのものは継続するだろうと思われます。なぜなら、貸す側も安定的に15年間返済を受けられる商材だからです。投資家にとって安定した投資ということは、貸し付ける側についても安定して回収ができるということです。

ただし、貸付金利を上げる、審査申し込みのボーダーラインを上げる、頭金を入れる必要が出てくるなど、現状通りで受け付けるということを避け、セーフティネットの強化を図ることが考えられます。結論としては、なるべく早くに審査を通すことが一番良いといういことになります。

ウィズコロナとアフターコロナ

現在、新型コロナウィルス禍真っただ中ですが、いつ収束するのか検討がついていません。MERS(中東呼吸器症候群)の経験から「優等生」と称された韓国でさえ、第1波を抑えた警戒が明けてすぐ、クラブでクラスター感染がおきました(2020年5月8日)。あまり容易にことが落ち着くと考えないのが得策でしょう。

かといって、なにもしないのが良いかというと、それも得策ではありません。今と未来を見据えて、進んでいくしかありません。ここでは、投資用太陽光と不動産投資、株式市場と国債で比較してみましょう。

太陽光投資物件の購入には残された時間が少ない

すでにご存知だと思いますが、投資用太陽光発電所の認可は昨年で締め切られ、FITに依存した投資に向いているスタイルの発電所の新規申請は受け付けられません。つまり、今市場に出回っている発電所が全て売れてしまえば、もう参入できないということになります。

上でご説明したように、金融機関の窓口の混雑や申請処理の遅延で無限ループに陥ってしまうと、もう二度と新築から始める太陽光投資には参入できなくなってしまします。これが投資用太陽光に参入する人に、信販会社(ノンバンク系)を勧める理由のひとつです。

不動産投資の融資は最悪のタイミング

この件は貸し付ける側からの視点で見てみましょう。投資用太陽光発電所を購入する際は、銀行、公庫、信販会社(ノンバンク系)、現金の4パターンがあります。太陽光投資に似ている、不動産投資も同様です。ただし、不動産投資に関しては、いろいろと厳しい条件がつきまとうようになりました。

不動産投資の新規借り入れに関しては、昨年から逆風が吹いているさなかです。スルガ銀行不正改ざん問題、かぼちゃの馬車問題、フラット35不正利用問題など、多くの問題が噴出してきましたが、さらに最悪のタイミングで、りそな銀行でもスルガ銀行と同じ手法を取っていたいたという朝日新聞の報道がでました(2020年5月6日付け)。

さらにオリンピック延期による経済へのマイナス影響や、緊急事態宣言の特定警戒地域に集中しやすい都市部のマンションなどでは、工期遅れなども発生してきているため、事業型融資、特に不動産投資に関する案件に対して、さらに慎重になる金融機関が出てくることは必至でしょう。

ウィズコロナ下では、銀行や公庫は飲食店や小売業に対する貸付を優先しますから、投資要件に対しては貸付の焦げ付きや、不正利用のセーフティネットとしては頭金を高額にしたり、投資物件の精査厳格化を図るなど、投資用太陽光よりもより高く、より早くハードルがどんどん上がっていくことになります。

貸付金利が上昇する可能性はあるのか

ウィズコロナ下では、ビジネスローンやソーラーローンのような事業型ローンの金利が上昇する可能性は低いと考えます。そもそも日銀が発行する国債の大半は国か銀行が所有しています。日本銀行が発行済国債の買い入れ上限である26兆円程度という数値を撤廃したことによって、ゼロ金利政策の後方支援に回ったのです。

この新型コロナウイルス禍で、一旦は 80兆円の追加予算を切った国会ですが、すでに中小企業向けの交付金や、一律 10万円支給のほかに、家賃補助やインフラ(とくに航空会社)事業からのSOSも出ています。おそらく年内 80兆円では足りないでしょう。

日銀がこれまでよりも大規模の国債買い入れを行うと、どういう結果を招くのかは、前人未到の領域です。当面の間はゼロ金利政策の維持は可能でしょうが、長期に渡ってみると困難になってくる可能性も捨てきれません。

当分の間なぜゼロ金利維持できそうなのかについては、日経平均と比較してみましょう。新型コロナウイルスショックで暴落した日経平均は2万円前後で雲を抜けるかどうかで動いています。

このような未曾有の災害や疫病などでマーケットが動揺した場合には、株を売り払い個人向け国債が買われるのが常套です。しかし今回、投資家は株を損切りしたはいいものの、再び株式市場に戻ったか、あるいは現金で保持することを選んだようです。

もともと低利率なうえ前人未到の域に突入する個人向け国債では、あまりにも見通しが利かないと判断したのかもしれません。もしくは新型コロナウイルスショックの第2波に備えて現金化しているのでしょう。

その証拠に1/21に -0.01%(日経平均終値は23,864円/前日比218円安)だった日本国債10年の利回りは、新型コロナウイルスショック冒頭の 3/19で+0.09%(日経平均終値は16,552円/前日比173円安)を付けました。しかしその後、日本国債10年はふたたびマイナスに転じて、5/7時点では-0.005%(日経平均は終値20,179円 前日比 504.32円高)という利回りになりました。

変動相場に注意! アフターコロナにすべてのツケが回る

アメリカ政府の政府研究所によれば、新型コロナウイルスは「紫外線に弱い」「高温多湿に弱い」などと発表されましたが、反証としてはシンガポールでも感染拡大したことを考えると、正しいとは言えないようです。

世界的な第2波、第3波次第によっては、もっと世界経済を圧迫する可能性があり得ることになります。第一次世界大戦中だったスペイン風邪のパンデミックは、全世界収束までに2年もかかりました。現代医療と戦時中の差はあるとは言え、世界人口の増加や移動速度の速さと手軽さを考えれば、第2波が絶対来ないと誰も考えないでしょう。

政府も日銀も銀行も、今年いっぱいはまず新型コロナウイルスの抑え込みと、経済の正常化に躍起になる必要があるので、今年は金利上昇は考えにくいでしょう。しかし長期の変動金利はまったく見通しが立ちません。不動産投資などで長期融資を組む場合、3年後、5年後、10年後の変動時期にツケが回ってくる可能性は充分にあると考えます。

その点、投資用太陽光のソーラーローンは借り入れ時から固定金利ですから、借りる側は後からツケをかぶる心配はありませんし、相場や経済に左右されない投資なので貸す側にとっても安心感があると思います。

編集後記

全世界で恐れおののくような事態になった新型コロナウイルス。ストック型(事業型)投資でもフロー型(相場型)投資でも、どこかしらで多かれ少なかれ影響を受けることは必至です。
この先、何年で新型コロナウイルスショック発生前に戻るのかは誰も知りえませんが、先を見据えた投資行動を取って、良い結果を生み出すように考えて行きましょう。こんなときだからこそ、勝負に出るフロー型投資の人もいれば、安定感とアフターコロナを考えたストック型投資に参入する人もいるでしょう。

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